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「甘やかす」と「甘えさせる」の違い〜転んでも自力で立ち上がれ〜

「甘やかす」と「甘えさせる」の違い〜転んでも自力で立ち上がれ〜

監修 作業療法士

子どもを十分に「甘えさせる」ことは、育児をするうえで重要だと言われている。

 

しかし、子どもを「甘えさせる」のと「甘やかす」のでは、大きく意味が異なる。「甘やかす」ほうに偏ってしまうと、子どもの成長に悪影響を及ぼす可能性もある。

 

「甘やかし」と「甘えさせ」を間違えるリスク

子どもを甘やかすことで、「親からの愛情で満たされてほしい」「自己肯定感を高めてほしい」と考える人は珍しくない。「子どもをかわいがるゆえに、ついつい甘やかしてしまう」という人もいるかもしれない。しかし、「甘やかし」と「甘えさせ」は意味が違い、子どもに与える影響に差は大きい。

子どもを「甘えさせる」ことによって、親子の愛着形成や子どもの自立心が芽生えるきっかけとなり、やがて子どもが家族以外の人との信頼関係を築くことにもつながる。

 

一方で、「甘やかし」てしまうと、子どもは自分の要求は何でも応えてもらえると認識してしまい、わがままになってしまう。いつまでもパパ・ママを頼り、精神的にも社会的にも自立できなくなってしまう恐れもある。

 

「甘やかし」と「甘えさせ」の違い

甘やかしは、「心配だから」「どうせできないだろう」と子どものやることなすことすべてに手を出す「先回り」、過保護や過干渉と言われるような行動も含まれる。頭では「子どもを甘やかすべきではない」とわかっていても、無意識的に甘やかしているケースもある。たとえば、出かけるまでの時間がないからといって、本来は子どもが自分でできる着替えを手伝ってしまう、親がしたほうが早くきれいになるからといって、おもちゃを片付けてしまう、といったことが挙げられる。

 

小さな子どもはすべての作業をひとりではこなせないため、サポートが必要な場面もあるが、親の都合を優先せず、できるだけ子ども自身に行動させることが大切!

 

一方、「甘えさせ」るという行為は、子どもの精神的な要求を満たしてあげることといえる。「甘え」に対して悪いイメージもあるが、すべての「甘え」が悪いわけではない。甘えることは、子どもが親の愛情を確認する行為でもある。絶対的に安心できる場所があること、愛してくれる存在がいることで、子どもは安心して外の世界へ出ていけるはず。甘えさせると自立できないのではないかと心配になるかもしれない…

 

また自立を促す意識があることも重要である。あくまでも子どもが主体となって、子どものペースが守られている状態で、どうしてもできない場合に親がサポートしてあげる。たとえば、「お友だちのおもちゃを貸してほしいと思っているものの、恥ずかしくてうまく言えないときに、親が先回りしてお友だちにおもちゃを貸してもらえるよう頼むのではなく、子どもと一緒に『貸して』とお願いする」といったこと。

 

親や祖父母にしっかりと甘えさせてもらった子どもは、自己肯定感が高まったり、失敗してもまた頑張ろうと思えたりする。さらに、人に助けを求めたり、自分の弱い部分を見せたりすることもできるようになる。加えて、人を信じる力も強くなり、相手に対する思いやりも深くなるとか。「甘えさせ」は、子どもが強く生きていくための力や、人間関係を構築するうえでの基礎を育むといえる。

 

子どもを甘やかすと自立心が育たない

甘やかしてばかりいると、自立心が育たず、いつまでも親に頼ってしまう子どもになってしまう。子どもは親の対応に影響を受けて育つ。いつも要求を受け入れていると、親に言えば何でも買ってもらえる、自分でやらなくても手伝ってもらえる、などと子どもが勘違いしてしまう。また、自分で行動する楽しさや、苦労しながらも成功するうれしさを奪ってしまう。子どもの成長のためには、ときには厳しく対応し、我慢させることや苦労させることも必要である。

 

甘やかしが究極エスカレートすると…

 

精神疾患を患った、引きこもり 60代 男性、それを介護する90代の父親、母親はすでに亡くなっている。父親は息子思いで 息子の精神状況を哀れんで、家事などは全て自分でこなしてきている。周りからは息子に何かさせた方がいいと咳立てられるが息子思いの父親は頑として言うことを聞かず、全ての負担は自分が背負ってきた。

 

父親にとって今日は亡き妻の命日。息子とお墓にお参りに行こうと思っていたが、息子は精神状況が悪く 入浴もできていないという理由で、今日は行くことはできないと拒否する。 父親にとって全てを許してきたが、この日だけはという思いがあった。 毎年この日にお参りに行っているため今日も息子とお参りに行きたかった。そこで、 どうしても息子が行けないというので救急車や警察にお世話になるかもしれないが、自分一人で電車とバスに乗って行くという強い姿勢を見せた。そして強い姿勢を見せて息子について来て欲しかった。ただ、歩くことさえままならない、それぐらい父親の体は弱っていた。

 

それでも、息子は父親の身体を気にかけていたが母親の命日でも、父親について行くとは言わなかった。1年のその1日さえも頑張ること出来ず自分の精神状況や入浴できていないことを理由にしていた。

 

「三つ子の魂も百まで」という昔からの言葉があり、人の人格形成は6歳までに概ね完成すると言われている。育児をする者にとって、我が子を甘やかしてしまったり、時間に追われついつい自分で行ってしまいがちだが、ついつい子どもを甘やかしてしまうことを防ぐためには、一定のルールを設けておくとよい。たとえば、お菓子を買ってあげる曜日や個数などを、子どもと一緒に考えて決めておくのもおすすめ。子どもに厳しく接するのが苦手という人でも、子どもと一緒に決めたルールであれば実行しやすいのでは!

 

大人になっても自分の力で生きれるように、倒れても自力で立ち上がれる人間になれるよう小さい頃から教えて行きたいものである。

 

 


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